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Jul12

この先何十年も放射性物質との闘い

 東京プリンスホテルのメインバー「ウインザー」で行われた上杉隆さんのトークショーに立ち会ってきた。詩人のアーサー・ビナードさんも途中から加わり、白熱した原発論議になった。二人に共通するのは、「日本国民は、この先何十年も放射性物質との付き合いを余儀なくされる」という点。言い換えれば、セシウムとの闘いである。
CAEYUEQP.jpg 福島県南相馬市の農家が出荷した牛から暫定基準値を大幅に上回るセシウムが検出され、それが10都道府県に流通していたという問題は、たとえば、四国や九州など、福島第1原発から遠く離れた地域に住んでいる方にとっても、半減期が30年と長いセシウムによる被ばくから身を守ることが、けっして対岸の火事ではなくなったことを意味する。
 牛肉に限らず、東日本を回遊する魚に関しても、「小名浜産だから」とか「北茨城産だから」と警戒するだけでは済まされないところまできている。魚はどこの港に水揚げされたかで産地が決まるので、福島第1原発沖で獲れた魚を宇和島で水揚げすれば宇和島産になるからだ。
 こうなってくると子どもたちの給食も不安。わが家は私立なので自己責任だが、給食がある小中学校の場合、自治体の甘い根拠による「安全です」という言葉を真に受けていては、子どもを被ばくから守れない時代が来ている。
「行政の取り組みはチェルノブイリ事故のソ連のほうがマシ」というのが上杉さんやアーサーさんの意見。だとすれば、東京・港区の保護者のように、親側が立ち上がって行政を動かし、区市町村に給食の食材の安全チェックをやらせるしかない・・・ということか。

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