大人も子供も笑顔になれる社会に 清水克彦公式ホームページ

過去の記事

最新情報

Jul30

4年ぶり11度目の夏甲子園

 母校・今治西が愛媛県大会決勝で新田を3-1で下し、11回目の甲子園出場を決めた。前にも述べたように、今年の愛媛大会は抜きん出たチームがなく、10校前後に出場の可能性があると思っていたが、第1シードながら初戦で敗退した去年とは打って変わり、ノーシードから手堅く勝ち上がっていった後輩たちの頑張りには、OBの1人としてこれまでにないほど元気をもらった気がする。
 全国的に見て、高校野球の勢力地図は微妙に塗り替えられつつある。最終的には私立校が優勝した都道府県でも、不況の影響で公立校(普通科のある高校)が復権したり、有名私大の附属校が上位に進出したり・・・と、従来の公立の商業高や私立の野球強化校が必ずしも勝てなくなってきている。
 そんな中、もう1つ顕著なのが、選手に任せる指導法を採る監督がいるチームが力を付けているという事実である。監督主導で猛練習を課す学校チームよりも、監督が選手を信頼し、選手の自主的な考えを尊重しながら伸ばしていく指導をするチームは強い。愛媛で言えば大洲の土居さん、松山商の重沢さんなどは、基本をしっかりやらせる反面、選手に意識改革を促し、最終的には自主性を重んじる監督だ。
 今回、今治西が戦国の愛媛を制することができたのも、これまで"鬼の大野"と評されてきた大野監督が柔和になり、選手に考えさせる指導へと軸足を移したからではないだろうか。その意味では、前述した大洲や松山商も、まだ着任して日が浅い両監督のイズムが浸透する来季は、今治西にとって今季以上にあなどれない相手になってくることだろう。
 さあ、いよいよ甲子園である。高校野球ウォッチャーの私から見て、今治西の戦力的評価はけっして高くあるまい。しかし、投手陣は豊富、機動力もある。何よりまとまりの良さで、もし日大三や智弁和歌山といった強豪と対戦しても食らいついて戦ってほしい。
 大野監督や有友主将以下の後輩諸君、優勝おめでとう! そして本当にありがとう!

TOP | 最新情報 | プロフィール | 出版書籍 | リンク
メールはこちら
Copyright © shimizu katsuhiko right reserved.