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May25

驚くべき数値

 明日26日発売の「週刊文春」の巻頭特集は、福島第1原発事故による海洋汚染の実態だ。今日、ゲラを手に入れたが、この中で表で示されているデータは相当高い。是非、明日、文春の記事を見ていただきたい。
 計測は、フランスのNPO団体「ACRO」と、ベルギーの原子力研究センターがそれぞれ5月初旬に実施したもの。日本では、きのう、IAEAの調査団が来日し、今後、様々な調査を実施することになるが、農水省、文科省など関係省庁も、急ぎ、海産物に対する調査を徹底して行うべきだ。
 風評被害は根拠のないデマから拡散する。しかし、データを採って、安全か危険かが分かれば、我々消費者も、そして東北3県や千葉、茨城の漁業関係者も得心するというもの。分からない、知らされていない・・・という状態が一番危険なのだ。漁業で生計をたてている方から見ても、「漁業を本格的に再開するか」「しばらく休業して東電に賠償を求めるか」という人生設計にも関わってくる問題だ。
 乱暴な言い方をすれば、原発事故直後、誰が海水注入停止を止めさせたのか・・・なんて問題は二の次である。ベントの問題はあるが、どっちみち水素爆発を起こしてしまった以上、1号機は悲惨な状態だったのだ。
 政権を主に担っている民主党のキーワードは、「政治主導」であり「情報公開」であったはず。「政治主導」とは、本来、総理大臣を中心にした政府が主導権を握って「官」を動かすことであり、「情報公開」とは、情報公開法の趣旨から言って、「官」が持っているデータ、公文書を開示要求があればオープンにすることだ。今、どちらも十分に機能していないのが、わが国にとって一番のリスクと言えるのではないか。

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